ブログブログ by 友利昴

自分に関する記事を書いたものです。

友利昴『それどんな商品だよ!本当にあったへんな商標』

新刊『それどんな商品だよ! 本当にあったへんな商標』イースト・プレスより10月2日に発売になります。

《ハゲランス》《キュウリビズ》《マイケル・ジャンクション》《おしりシャンプー》……特許庁に届けられた数々の商標の中から「コレは一体……どんな商品なんだ!?」と叫びたくなるようなネーミングをピックアップ。果たして一体どんな商品なのか?どのような経緯で採用されたのか?トラブルや誤解は生じなかったのか?

友利昴 それどんな商品だよ!

 「商標」というのは、商品名やブランド名の総称です。多くの会社では、商品を好きになってもらえるよう、商品名の考案には知恵を絞ります。しかし、考えすぎてしまったのか、中にはどうにもワケのわからないネーミング、腰砕けのダジャレやパロディにGOサインが出され、世に出たものもあるのです。そんな愛すべき「へんな商標」に光を当て、解説と考察を試みようという内容です。

印象に残っているのがイラストを提供して下さった和田ラヂヲ先生から頂戴した

 

「商標はほんとギャグですね」

 

というお言葉です。深いな、と感銘を受けまして。

つまり商品名(商標)というのは、パッケージやCM等で使われることで認知され、ある特定の会社や商品のイメージと結合しているからこそそれらしく見えるのであって、その結合がなくなって、商品名だけが取り残された場合、何が何だか分からない謎の言葉になってしまうということではないかなと。

バファリン》だって、《リポビタンD》だって、商品が思い浮かぶからそれっぽく思えますが、商品のイメージを頭から除けると、バファリン……なんだそれ、飼ってるバッファローにつけたあだ名か!?と思ってもおかしくありません。なんだか分からない謎の言葉だと思えば、乱暴に言えば、なんでもギャグになり得ます。逆に言えば、最初に「この商品の名前は《バファリン》にしよう!」と言った人はすごいよなー。「バファリンてなんだよ!」って突っ込まれなかったのかなぁー?

そんな事を考えると、商標、商品名というものの本質が垣間見えるように思いますし、企業におけるネーミング開発という仕事の奥深さを感じるのです。

本書は、2010年に発明推進協会から出した『へんな商標?』の文庫版なのですが、大幅に加筆修正を施しています。3割くらいが新ネタで、書き直した原稿やオマケページも含めると4割くらいはリニューアルされていると思います。レイアウト、編集方針は全面的に刷新しています。和田ラヂヲ先生のイラストも描きおろしで大幅増量です。…といった感じで、単行本を読んで下さった方にも楽しめるよう努めました。逆に文庫を気にして下さった方にも、単行本と、その続編の『へんな商標?2』もぜひ手にとって頂けると本望です。

それどんな商品だよ! 本当にあったへんな商標 (文庫ぎんが堂)
友利昴 和田ラヂヲ
4781670970

へんな商標?2
友利 昴 和田ラヂヲ
482711174X