ブログブログ by 友利昴

自分に関する記事を書いたものです。

新語・流行語大賞と商標問題

「2013年ユーキャン新語・流行語大賞」が発表されました。今年は流行語がめちゃめちゃ豊作だなーと思っていましたが、ふたを開けてみると「今でしょ!」「お・も・て・な・し」「じぇじぇじぇ」「倍返し」が大賞を同時受賞。納得の布陣です。

実は今年はどういうわけか、流行語大賞に関する取材を立て続けに受けていました。『それどんな商品だよ!本当にあったへんな商標』をはじめ、商標に関する本やセミナーをしていたためか、流行語大賞候補が商標出願されている現象について何か気の利いたコメントを…というオファーでした。

11/29の『朝日新聞』には、「流行語は誰もが使うので、たとえ商標登録しても事実上独占することは困難。あまり意味がないし、ブランド戦略として見ると甘い」、「一方『マメノミクス』のように、流行語にひとひねりを加えるだけで、独自の魅力が宿るし、ウマいネーミングになる」というようなコメントをしています。

12/2のTBS『ひるおび!』には、「今年の大賞候補の中では『お・も・て・な・し』に注目。ドラマやCM発の流行語と違って普遍性があるから、商標や商品名に使っても簡単には古臭くならない」といったコメントをしていました。

本当は取材ではこの100倍くらいの話をしちゃったんですが、記者やスタッフの方が上手に、場の雰囲気に合ったコメントに直して下さいました。

ひるおび!』で、同じくコメントしていた弁理士によると「今年の流行語は商標出願されている数が多い」とのこと、朝日新聞の記者の方も「今年は流行語の出願が多いそうですが…」と切り出してきましたが、これは、私の印象としては正しくない。第三者による流行語の商標出願は、むしろ減少していってます。過去をさかのぼれば、1999年のだんご3兄弟』なんか、CDがオリコン1位を獲得した3月だけでも20件くらい商標出願されてましたからね、NHKと無関係な会社ばっかり。

「増えている」という印象の背景は、メディアや一般の方が、商標や特許出願から企業の動向を測ろうという傾向が高まってきたからではないでしょうか。先日も、ソニーの「スマートカツラ」の特許出願がちょっとした話題になりましたし、アップルや任天堂の商標出願の話題などはしばしば取り沙汰されます。小さなニュースサイトなど含めると、メディア百花繚乱ですから、ニュースソースも細分化・多様化していっているのだろうなと思います。

それどんな商品だよ! 本当にあったへんな商標 (文庫ぎんが堂)
友利昴 和田ラヂヲ
4781670970

いつやるか? 今でしょ!
林 修
4796696717