関東に二週連続の大雪が降りました。先週、大雪が降ると外に出られないということを学んだので、週末は原稿をやって、時間が余ったらDVDを観ようということで、雪足が強まる前に2本の映画を借りました。『ウルヴァリン:SAMURAI』('13)と『スーパーマンⅣ最強の敵』('87)をチョイス。これが激しく当たった。
マーベルヒーローのウルヴァリンが日本を舞台に活躍する『ウルヴァリン: SAMURAI』は、2013年の作品だというのに、相変わらず「アメリカから見たジャパン」が満載で楽しい。和室にハイテク機器、屋根にはニンジャ、帯を結び直してくれる着物の女性。これこそクール・ジャパン!
映画製作者は、日本を舞台にした近年のアメリカ映画をかなり研究して作ったようで、特にスティーブン・セガールの『イントゥ・ザ・サン』の影響を濃く感じる。ヤクザがパチンコ店に突入しても平然と玉を打ってる客とかね。道中ウルヴァリンが宿泊するラブホテル(っていうシチュエーションがもう面白い)は、外観は一瞬しか映らないが、あれはおそらく、銀座にある、黒川紀章がデザインした中銀カプセルタワービル。ひと部屋ひと部屋が洗濯機みたいにコンパクトなこのビルも、”ニッポンの狭すぎる部屋”の象徴として外国人に人気である。ミシェル・ゴンドリー監督の『TOKYO/インテリア・デザイン』にも登場する。
『スーパーマンⅣ 最強の敵』もいい。クリストファー・リーヴのスーパーマンシリーズは、結局のところどれもコメディなのだ。地球の自転を逆回転させて時間を戻したり、スーパーマンに抱きかかえられた一般人がそのまましれっと宇宙空間まで飛んで行ったり、物理法則などというちっちゃい事はまったく気にしない。
今作に出てくる最強の敵ニュークリア・マン(原子力男)もいい。その名に反して太陽エネルギーを力の源としており、日陰に入ると一瞬でうずくまって活動停止してしまうのが非常にお茶目。ソーラー電卓よりも持久力がないじゃないかお前は。
映画に限らずみんな細かいことを気にして生きているような気がして息苦しい今日この頃。初期スーパーマンを見習って、大味でもいいからダイナミックな生き方を心がけたいですね。
スーパーマンIV 最強の敵 [Blu-ray]
ウルヴァリン:SAMURAI [AmazonDVDコレクション] [Blu-ray]