ブログブログ by 友利昴

自分に関する記事を書いたものです。

∞×知財~ムゲンチザイ~ #1「知財×キャリア」イベントレポート

ここしばらく、微妙にやることが多くて忙しいですが、がんばっております。今日はこれから取材です。『オリンピックVS便乗商法―まやかしの知的財産に忖度する社会への警鐘』(作品社)は、おかげさまで、各地方紙(四国新聞信濃毎日新聞福井新聞など)、『週刊金曜日』(武田砂鉄さん書評)などなど、書評もいろいろ頂けております。
ちなみに五大紙は東京オリンピックのスポンサーなので、オリンピックの内部批評本はあまり取り上げないんじゃないですか?と先日言われたんですけど、紙面内容(報道)とスポンサーシップ(広告)は別だと私は信じていますよ。もっとゴリゴリの五輪批判が繰り広げられている『ブラックボランティア』(本間龍)の書評も朝日新聞に載ってたし。

ところで以前告知もしましたが、2月22日には「∞×知財~ムゲンチザイ~#1知財×キャリア」というイベントを開催してきました。こういうイベントの運営は初めてだったのでどうなることかと思いましたが、チケットも完売し、50人近くのお客さんに来て頂きありがたかったです。ありがとうございました。
今回は「キャリア」をテーマに、現役のビジネスパーソンを呼んで、赤裸々にキャリアヒストリーや職場に対する思いを話してもらうというコンセプトだったため、一部を除いてお客さんには「守秘で」とお願いをしていたところ、皆さま非常に協力してくださり、守秘いただきました。反面、来られなかった方にイベントの内容があまり伝えられていない状況もありますので、私から簡単に差し支えない範囲でイベント内容をご報告しようと思います。

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今回は8人のビジネスパーソンに登壇してもらいました。まず発起人の「ちざたまご」氏から、ムゲンチザイの趣旨について説明し、そこで彼は知財部門のプレゼンスは(ガンダムで言えば)『ガンタンク』だ」(でも本当はもっと可能性があるはずだ)という、対象世代を限定した自虐をかましてくれました。あんまりだ。
ちざ氏は、イベントの発起人だけあって行動力というか人を巻き込む力がすごいですね。彼の発表は、自分が多方面でキャリア経験を積むために、今の職場の社規という障壁をどのように突破していったのか、というテーマでした。今回の登壇者の中で唯一転職していないちざ氏は、会社のルールやチームワークも大事にしていましたね。
二人目は、10年の社会人キャリアで、5回、しかもほぼ異業種の知財職に転職を繰り返しているという転職マスターが登場。本人は職場が定着しないことを悩んでいましたが、「こう働きたい」、「今の職場は違う」と思ったらすぐ行動できる瞬発力は貴重なスキルだと思います。
三人目は、開発マン→知財部員→特許事務所→ベンチャー企業知財支援と、こちらは「職種」を転々としていった話を聞かせてくれました。支援すべきベンチャーか、そうでないベンチャーかを見極めるのが肝だという話が印象的でしたね。アイドルの卵を見分けるプロデューサーみたい。
四人目は、有名IT企業の知財法務を渡り歩いてきた方が、歴代職場の上司や経営者から浴びせられた「至言」を振り返るという発表。レジェンド級の経営者が、法務や知財に何を期待し、どのように接しているかが分かる貴重な発表でした。

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休憩を挟んで五人目。転職した会社が、「家から遠い」、「技術内容が全然違う」、「ハンコを上司に向かってお辞儀をするように斜めに押す社風」だったという慟哭のルポ。まぁ~キラキラした話ばっかりじゃないですよ。最後の話、笑うしかない。
六人目は、安定した職を捨てて中国にわたり、模倣品調査会社で働いたというこれも稀有なキャリアヒストリーを語ってくれました。一日10元(約165円)で生活していたのに、一時期給料の支払もされなかったそうです。これも笑うしかない……(聞いてる方は)。
七人目は、裏稼業との取引も経験した漢が、某独立行政法人を経て、コンサルタントとして活躍するまでのキャリアヒストリーを語ってくれました。一見、脈絡がない、破天荒なキャリアなんですけど、それを繋げているのは、「後悔しない生き方をしたい」というポリシーと、労を惜しまぬ自己研鑽の成果だと分かりました。
最後に私が出たのですが、私は著述活動をしながら知財法務の仕事をしているのですが、「著述活動は副業にあたらない」という論理構成を紹介したり、著述活動がいかに仕事のパフォーマンスをあげるかという、なんか自己正当化みたいな話をしていましたね。

私は今回運営(受付、集金、進行、サポートしてくださったメルカリさんとの連携等)もやらなければならず、どちらかというとそっちが大変で気が気ではなかったですね。疲れました。運営面では課題もありますが、コンテンツとしてはよかったのではないかと、今振り返ると思いますので、やり方は模索しながら、第二弾、第三弾も考えていきたいですね。
最後に、登壇者の皆さま、多大なご支援を下さったメルカリさん、お越し下さった皆様に心から御礼申し上げます!

無限未来(Perfume)