『江戸・明治のロゴ図鑑―登録商標で振り返る企業のマーク』(作品社)が、この度、重版することになりました。そろそろ店頭に並ぶと思います。
江戸時代、明治時代の数々のロゴマークを、最初期の登録商標を紐解くことによって、ビジュアルと、由来・逸話などの解説で振り返るという内容です。

有名企業の、今のロゴからは思いもよらない意外なロゴデザイン(例えば、エスエス製薬、任天堂、ブルドックソースですよ)。地元で愛される老舗企業が100年以上継承するロゴマーク(赤福、宝丹、剣菱…)。そして、歴史には名を残せなかったもののインパクトが抜群過ぎるデザインの数々……。この本は、当時の広告によく残っている有名なロゴマークだけでなく、一般的な広告史ではフォローしきれないような、無名なロゴも含めて、今、振り返るべきデザインを厳選した図鑑です。
このコンセプトが、アート・デザイン、歴史(近代史・産業史)、知財(商標)という、普段互いに交わりにくい関心領域を持つ読者層に刺さり、それぞれによく読んでいただけているようです。日本人の琴線に触れるデザインセンスは、100年、150年くらいではそう変わらないようで、今日のアートワークを考えるうえでも参考になりますし、今までにない切り口で江戸・明治時代を振り返った本、最初期の商標制度の運用や混乱を振り返った本でもあります。書店でも、美術棚、歴史棚、法律棚と、いろんなところに並べていただけてます。その分、探しにくいかもですが、ぜひ探してみてください。
版元のご尽力もあり、読売新聞(宮部みゆきさん評)、日経新聞(著者インタビュー)、産経新聞をはじめ、多くのご書評を頂いています。山形新聞では社説にも取り上げていただきました。
書店イベントなどもやってきましたが、読者のみなさんの反応を見ると、江戸・明治の人気のロゴ・ベスト3は、第1位「毒滅」(現在の森下仁丹の最初のヒット商品となった性病薬)、第2位「胃散」(現在の太田胃散の最初のロゴマーク。内臓むき出し)、第3位「猿を𠮟りつける着物の男」でしょうか。「猿を𠮟りつける男」のロゴは、そのデザインに込められた意図がものすごく面白いんですが、それは本書を読んでのお楽しみ。この他にもたくさんのロゴマークが載っていますので、ぜひ買って眺めてみてください。


そして、本書を引っさげたイベント参加のチャンスは、まだございます!2月18日(火曜日)夜、東京・神保町の「読書人」さんで、平成レトロの提唱者として、各種メディアでご活躍の山下メロさんをお迎えして、「明治VS平成 ロゴ対決!」と銘打った最高イベントを開催します。今、注目を集める明治と平成のロゴマークが、今、邂逅します!
- 時代を超えた企業の顔 ――明治vs平成 ロゴ対決
- 日時:2025年2月18日(火曜日)19:00~21:00
- 入場料:前売り1,500円/当日2,000円/オンライン1,500円
- 場所:読書人隣(東京都千代田区神田神保町1-3-5 冨山房ビル6階)
- YouTube Live配信あり
- 出演:山下メロ、友利昴
- 詳細・お申込み:読書人WEB イベントページ
詳細は、「読書人WEB」イベントページにて。ぜひ遊びに来てみてください。
友利昴『江戸・明治のロゴ図鑑―登録商標で振り返る企業のマーク』(作品社)
山下メロ『平成レトロの世界 山下メロコレクション』(東京キララ社)
山下メロ『ファンシー絵みやげ天国』(ケンエレブックス)

