先日映画『ウォルト・ディズニーの約束』を観に行ったんですが面白かった。だいたい皆『アナと雪の女王』に行ってたけど、僕は断然こっち派。P.L.トラヴァーズ原作の児童文学『メリー・ポピンズ』の映画化にまつわるストーリー。とにかく、トム・ハンクス扮するウォルト・ディズニーがそっくりすぎて、もう僕はトム・ハンクスの元の顔を思い出せません。
関連作品として、映画にも出ていたディズニー音楽の作曲家、シャーマン兄弟の半生を追ったドキュメンタリー『ディズニー映画の名曲を作った兄弟』も観た。それによると、トラヴァーズは『ウォルト～』で描かれた以上に『メリー・ポピンズ』の映画化に難色を示し、ディズニーのスタッフ陣を困らせていたようです。ロバート・B・シャーマンは、かなり後年、老年期のインタビューに至っても「あの女は魔女だ……」とのコメントを残しています。そこまで言わんでもね……。そんな希少証言を楽しめるこの映画。Mr.ビーンのローワン・アトキンソンが歌う『イッツ・ア・スモール・ワールド』なんてレア音源も流れたりして、かなり興奮しました。いつの録音だろこれ。
あと先週はTBSラジオ『荻上チキ・Session22』へ出演してきました。「新入社員に送る、空気を壊さず定時に帰るテクニック」というテーマでした。これは2008年に出版した『お先に失礼するナリ 空気を壊さず定時で帰るテクニック』をきっかけとした依頼だったのですが、なんと言っても6年前の本。もう自分じゃ読めないですよ。クオリティが低くてね……。当時はあれが精いっぱいのアウトプットだったんだけど、今読むと恥ずかしいです。もっとも今回の出演も含め、あの本がきっかけの仕事も少なくなかったですし、かなり経ってからも感想をもらって嬉しかったりもしたので、あれはあれで大切なステップ。今ならもっとがんばれる、という思いで放送に臨みましたよ。
あのコーナーはエンタメで、僕は冗談半分ながら「個人が長時間労働の風潮に対抗するにはどんなギミックを使うべきか？」という観点で話したんですが、荻上チキさんはさすが評論家、ジャーナリズムの方ですね、「社会の長時間労働を是とする風潮をみんな変えていきましょうよ」的な、大局的な観点でお話をされてたのが面白かったなー。個人が個人のために行う努力と、個人が社会のために行う努力。きっとこの両輪で社会が進化していくのでしょう。雰囲気のいい素敵な番組でよかったです。
お先に失礼するナリ―空気を壊さず定時に帰るテクニック
友利 昴 
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