ブログブログ by 友利昴

自分に関する記事を書いたものです。

見本が届きましたよ、『オリンピックVS便乗商法』の。

新刊『オリンピックVS便乗商法―まやかしの知的財産に忖度する社会への警鐘』、発売時期が近づいております。せっかく久々の単行本も出るので、少し露出を増やそうと、色々と仕込んでいるところです。その結果、単行本の作業がすべて終わっているのに妙に忙しい……。でもがんばりますね。

11/21発売の法律誌『ビジネスロージャーナル』1月号では、4ページ寄稿しています。「法務研修のWHATとHOW」という特集のために寄稿した記事で、「めんどくさい」「正論」「対岸の火事」と言われがちな法務研修を、聞き手のハートに刺さるようにするにはどうすればよいのか、みたいなテーマで書きました。
特集は、このテーマで10人の論客……というか10人の実務家が思い思いに書き綴るという、なかなか面白い構成になっています。その中の一人に友人がおり、「友利に書かせれば?」と推薦してくれたものです。ありがたいですね。

オリンピックVS便乗商法_友利昴

で、上写真を見て頂きたいのですが、『オリンピックVS便乗商法』も著者用の見本が届きました。実物を手にすると、これが非常に良いですよ!!もちろん原稿自体は穴のあくほど読んでました(ていうか書いてました)けど、製本されたものを見るのは当然初めてなわけです。なので、手に取った瞬間、非常に他人事のような感想が出ました。

「分厚いな!」

と。まぁ実際は、いわゆる「鈍器になるほど」の厚さではなく、単行本としては規格内の厚さなんですけど、思ったよりも分厚くて読み応えがあります。値段、2,400円という、本屋で値札を見かけたら少し悩むと思う価格なんですけど、その価値ありだなこれは!と、これも他人事みたいな感想ですが……。あと、非常に装丁がきれいです。古の時代から伝わる日本の伝統的な藍染市松模様をモチーフにした(したがって、アレではありません!)このカバーデザイン。よく見ると、触ると、細かい加工もなされていて、これはぜひ手に取っていただきたいと思います。装丁のコバヤシタケシさんには本当に感謝ですね。おしゃれな装丁をたくさん手掛けていらっしゃるだけあってさすがです。

中身も、改めて通して読みました。読み応え、あると思います!ご期待ください。で、これ著述家あるあるかもしれませんが、あんなに何度も推敲して、何度も校正したのに、完成品を読むとすぐに誤植や間違いに気付くのって、あれなんなんでしょうね?本当不思議です。
一箇所、訂正なんですけど、全体からすると枝葉末節の部分なんですが、旧著作権法の団体名義の著作物の著作権保護期間に触れたくだりがあって、30年と書いたんですが、正しくは33年です。条文の本則上は確かに30年(第6条)なんですが、この法に附則がありまして、「第6条の『30年』は当分の間『33年』とする」(第52条)という趣旨の条文がくっついてるんです。読んだ瞬間に「あ、これ附則あったな」って思い出しましてね……。文章の主張内容的には大勢に影響はないのでよかったのですが……。重版時に直しましょう……。

それにしても、「は?何その附則?」って感じですよね。3年とか中途半端だし。この附則の件に限らず、旧著作権法と現行著作権法の端境期に保護期間がまたがる古い作品は、とにかく色々計算がややこしいんですよ。今や著作権は、誰にとっても大変身近な権利なのに、こんなに複雑な構成じゃダメだろう(現行法も含めて)、と私は思うわけです。と、人のせいにしてみました!

友利昴「オリンピックVS便乗商法―まやかしの知的財産に忖度する社会への警鐘」